PHILOSOPHY住まいの哲学
住宅性能について
住まいは命を守る器
住まいはまず、命を守る器でなくてはなりません。
私どもはすべての新築設計において、構造計算を行い耐震等級3(一番強い耐震性能)にて設計させていただいております。
大きな地震があったとき、家族が家にいれば安心。
また、家までたどり着ければ安心。これが大切だと思います。
しかし、その緊急時のみを想定して、ただ堅固にするだけを追求し、壁で小さく区切られ開口も少なく開放感のない暮らしでは寂しいですね。
大きな開口、広い空間、吹き抜け、スキップフロアなど居心地の良い豊かな空間にする構造、そしてコスト(RCや鉄骨はオーバースペック)のバランスを考えた時、SE構法を採用することが多くなっています。
SE構法のホームページにわかりやすく解説されていますので一度見てみてください。オススメできる工法です。
また、住まい設計工房はSE構法登録施工店約600社の中から、確かなデザイン力と施工技術、そして健全な経営状態が認められた「重量木骨プレミアムパートナー」73社の1社として選抜されています。
断熱性能はよい塩梅がよい
断熱性能は極端ではなく、その環境に合わせたいい塩梅がよいと思います。
京都で北海道仕様の断熱はやりすぎで、青森で全国共通の断熱では足りないのです。
京都の底冷え、油照りを考慮して、暑さ寒さに対抗する断熱施工をいたします。
京都を中心に近畿地区での必要と思われる性能は下記です。
断熱等級5 ZEH基準
Ua値 0.4〜0.5
日本の住宅は驚くほど断熱意識が低いものとマニア的に断熱性能を求めるものの両極端に分かれています。
意識が低いのはもちろん問題ですがマニア的にやり過ぎるのもいけません。
何事にもちょうどいい塩梅というものがあります。
高性能が一概に悪であるとは思っていませんが、住まいの快適性を模索する際に投資できる費用には限りがありますよね。
あまりにも高い性能数字を追い求めると費用対効果がグッと悪くなるターニングポイントがあります。
断熱性能、冷暖房費、医療費の関係を調査したデータなども出ています。
ある段階まではUa値を極めていくことで、冷暖房費と医療費が改善されていきますが、Ua値0.5程で効果は急に少なくなっていくという結果です。
ご興味がある方はご覧くださいませ。
断熱・省エネ性能を表す数値
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熱損失係数
「熱の逃げやすさ」を表す数値です。換気による熱損失も含むので、実際に住んだときの実感に近い断熱性能がわかります。ただし、建物の床面積のみを基準に計算され、壁や天井などから逃げる熱量は考慮されないため、広さによって結果に差が生まれやすいことから、現在の省エネ基準では採用されていません。
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外皮平均熱貫流率
「熱の逃げやすさ」を表す数値です。Q値が床面積を基準にしているのに対して、UA値では床・壁・天井・ドア・窓などの開口部すべてが対象となり、より正確な断熱性能がわかります。Q値では含む換気による熱損失が含まれず、UA値は建築自体のハードウェアとしての性能を表すことに特化しています。
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一次エネルギー消費量
住宅の冷暖房や給湯、照明などの設備が使用するエネルギー量を熱量に変換した「一次エネルギー消費量」と、国の定める基準値を比較することで、省エネルギー性能を評価します。BEIが1の場合は基準値と同等、1より小さいと省エネルギー性能が高い家、大きいと省エネルギー性能が低い家となります。
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平均日射熱取得率(冷房期)
夏場の「日射熱の入りやすさ」を表す数値です。「イータ・エーシー」と読みます。UA値同様に床・壁・天井・ドア・開口部すべてを対象として計測され、日射を防ぐ対策がしっかりと施されていると数値が低くなり、夏場に屋内が暑くならないことを表しています。
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平均日射熱取得率(暖房期)
冬場の「日射熱の入りやすさ」を表す数値です。「イータ・エーエイチ」と読みます。夏場に日射を防ぐ性能を表すηACに対して、ηAHは冬場にどれだけ日射を取り込めるかを表します。冬場には日射熱で屋内を温め、その暖気を断熱性能で逃さないようにします。
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外皮性能グレード(G1/G2/G3)
住宅の省エネ性能を総合的に評価する技術水準です。地域ごとに水準値が異なり、京都市は「地域区分6」に該当します。UA値とηACが複合的に評価され、G1、G2、G3でランク付けされます。最も低いG1でも国の省エネ基準を上回り、十分に高い断熱性能を誇ります。