PHILOSOPHY住まいの哲学
個の尊重
住まいは買うものではなく創るもの
昨今、注文住宅とは名ばかりのセミオーダーの住宅設計が多いように思います。
パターン間取りの組み合わせから選択するスタイル。この時、お施主様に生まれるのは家を「買う」という感覚。でも、本当の注文住宅は「創る」もの。
一から創る注文住宅の難しさは目にみえる現物がない事。
模型、パース、図面を使ってどのように作るかイメージの共有をしていきます。
注文住宅を創るというのはとても大変な事で、同時にとても楽しいものです。
InstagramやPinterestなどの影響もあり写真映りの良い家に憧れる方も増えています。
よく行くカフェ、レストラン、別荘ではなく、毎日暮らす器としての住まいは写真映り以上のことをよく考えて参りましょう。
その結果、唯一無二のあなただけの居心地が生まれるのです。
自分を信じてください。
情報収集の迷宮で遭難しないように
現代は住宅に限らず情報が溢れかえっています。
ちょっと何かを調べるには大変便利なのですが、深く専門領域に入っていくのは難しい。
あなたにとっては何が正解なのか?を考え模索することが大切です。
試しに住宅メーカーのモデルハウスに行ってみてください。
(その後、営業される覚悟が必要ですが、、、)おそらく、高気密、高断熱、ちょっとオシャレで必要以上に豪華な住宅がそこにはあります。
「文句のつけようはない。」ただ、「本当に自分たちが望んでいるものとは違うように思う」
ただ「それがなんなのかは、よくわからない」というような気持ちになる方は少なからずおられると思います。
いくら既存の情報を見ても解決しないのも当然。
誰にとっても良い家というものは存在しないのです。
良い家の条件はその人、その家族ごとに全くと言っていいほど違うのです。
本当に創りたいあなたの家族の本質を模索する作業が肝心なのです。
それが見つかれば住まいづくりの80%は完成したのも同然で、後はその理想に近づくように詳細を詰めてコストバランスを調整する事となっていきます。
どうなるかわからないから面白い
弊社とハウスメーカーでどちらに依頼をするかのご判断を迷っておられた段階のお施主様にストレートに聞いてみました。「なにか、ご不安がありますか?」と。
すると「ハウスメーカーや他の所は、モデルハウスなどで大体、自邸がどのようになるのか想像がつくのだけれども、、、」という事で、住まい設計でつくる我が家は「どうなるのか想像しにくい」という事らしいのです。
もちろん、各種図面、パース、模型でご説明していますが、住まい設計工房の住まいはそのお施主様だけにつくる唯一無二の住まいです。
最後まで「その方」の住まいはご覧いただけないのですね。
ただ、そのご不安を解消するのは難しくはないのです。
弊社の既に建てて、お住まいになっている実例にご案内し、
その空間の質を体感いただき、そのご家族の暮らしを感じていただくと、それぞれの環境の中で、そのご家族を包む器となっている事の手応えを感じていただけます。
そして試しに、その住まいと住まい手の組み合わせを代えてみる想像をしていただくとしっくりこないのも、よく感じていただけます。
私たちの「結果、唯一無二となる。」家づくりは、前もって想像しにくいけれども、結果として居心地の良さが最大化され、しっくりとくる住まいとなります。
ヒアリングはしません。語り合いましょう
住宅メーカーが営業時に使うヒアリングシートというアンケート調査でお施主様が本当に望むものが見えてくる事はありません。
今度の家でどんな暮らしがしたいのか、好きな場所、懐かしい思い出が蘇る原風景、子供の頃の記憶、お休みの日の過ごし方、今の暮らしの良い点と改善点、好きな色やインテリア、お仕事時とお休みの日の過ごし方、好きな音楽や香り、よく行くカフェや美術館はありますか?新婚旅行はどこに行ったのか。お聞きしたいことはたくさんありますが、
その一つ一つを話ぶりや表情を含めて実感させて頂きたいのです。
そうして初めてどんな暮らしを望んでいるのかが浮かび上がって見えてきます。
五感をフルに活かしてお話を伺い、言葉にならない、奥にあるご要望を感じ取ろうと思っています。
本当のご要望は心の奥にあるから
「どんな家が希望ですか?」と聞かれて、具体的に表現するのって難しくないでしょうか?
よく私たちを訪れるお施主様にいらっしゃるパターンとして、自分達が伝えた通りの間取りでファーストプランが上がって来たのだけれども、なんとなくしっくりこない。
住まい設計工房では向き合うご家族の深層心理にまで迫り、どのように過ごされるのが心地良いのかという観点からご提案をしております。
「もしかしたら、こんな空間、暮らしが居心地よくはないですか?」とういう提案でそれぞれのお施主様が深層心理に持つ本質的なニーズに向き合う事。
これは、なかなか難しい。でも、この方法しかないと思っています。
深く向き合えた時、語り合い、笑い合い、本音のディスカッションが生まれます。ご提案のまま進むケースや試行錯誤を繰りかえすケース、色々ありますが、言葉にならない声までを可視化してご提示するアプローチの方が、結果としてそのご家族らしい住宅設計になります。
「衣」「食」「住」の中で、衣服や食事は、ある程度は好みがはっきりしている方が多いように思います。
まさに、個性的です。しかし、住宅については、好みを考える機会が人生の中でも少ないこともあり、ご自身の嗜好を知ること自体も難しいかも知れません。
ただ言えることは、衣と食がそうであるように、住まいの好みも人と同じではないはずです。あなたの居心地について、一緒に深掘りしていきましょう。
お引き渡の時、お施主様から「思った通りになった」では住まいのプロとしてまだまだ、「思っていた以上になりました!」の感動をいただけるよう心がけています。
私達はお引き渡し後のお住まいにOB宅訪問見学会などで伺うとお施主様が我が家の自慢話をしてくれるのがとても嬉しいのです。
お施主様の「我が家自慢」が弊社の自慢です。
どこにも自分自身の心の見本はない
これからの時代は益々「自分で考える」事が大切だと思います。
ひとは一人として同じではない。
誰かと一緒なら良いということは絶対にないとすると、どこにもご自身の心の見本は無い訳ですね。
情報はあくまで、考えるための要素であって答えではない。
ご自身の心地よさ、我が家の心地よさはどんなものだろうと考える「意識」がよい家づくりに繋がります。その意識、気づきだけで十分です。その答えを模索する際、住まいづくりのプロとして弊社は道先案内人、ガイドになれるように力を尽くします。